君はマリオネットなんだよ。
舞台裏の台本、積み重ねられた資料、その最果て。
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ロゼの誕生日が近づいてきました。
この誕生日で彼は20歳になるんですが、その際に父親との約束があります。
今回はその為の里帰りになります。
1ヶ月は流石にないとは思いますが・・・
気になる方々のところに遊びに行けないと思うと、ちょっと寂しかったりしますw
でもこのキャラクターを作った時からこうすると決めていたので、行って来ます!
・・・って言ってもPLは居ますがね!
・・・で、中2ギリギリの設定になります。
大分自分のやりたいようにやってますので、興味のある方のみつづきからどうぞー(ノ∀`)
この誕生日で彼は20歳になるんですが、その際に父親との約束があります。
今回はその為の里帰りになります。
1ヶ月は流石にないとは思いますが・・・
気になる方々のところに遊びに行けないと思うと、ちょっと寂しかったりしますw
でもこのキャラクターを作った時からこうすると決めていたので、行って来ます!
・・・って言ってもPLは居ますがね!
・・・で、中2ギリギリの設定になります。
大分自分のやりたいようにやってますので、興味のある方のみつづきからどうぞー(ノ∀`)
そして、最果て。
「20歳になったら、教えてあげる。だから、待ちなさい。成長しなさい。」
と、そう親父は言った。
ナノスの創り方。
俺が最初にナノスの創り方に興味を持ったのは、母親代わりの教育係が壊れたときだった。
何故自分で直せないのか。
壊れたら捨てるのか。ナノスも生きているのに捨てるのか?
しかしこの身体は、無機物でありサイボーグである。
痛覚がないものも、飲食できないものも、命令しかきかぬものも、
それは果たして意思を持った生き物と言えるのか。
親父はその問に答えてくれなかった。
当時は「何でも知っているくせに」と憤慨したものだが、今は、その理由も解る。
あぁ、俺も成長したものだ。
「全く、嫌になる」
成長というものは、斯くも悲しきものかな、命を考える時間を与えられすぎた。
でも、それでも。
必死に繰ったページが、嫌な音をたてて破けた。ペンが止まった。
代えの利く存在。利かない存在。
僕らは代えの利かない存在、ナノスは代えの利く存在?
人間、獣人、エルフは命だ。交配を繰り返し、命を授かり、続いていく存在。
これが間違いなく命で、代えの利かない存在だというのなら、フォウスでさえ代えの利くもの?
コーヒーが冷めて壊滅的な味がした。
同じマテリアルを準備して、同じ魔法式を書いて、寸分違わぬ状況で僕を作ったら、それは同じ僕なのか?
こんな風に、いつもと同じティーポット、同じ茶葉、同じお湯の温度でお茶を淹れて、
あぁいつも通り頂いた紅茶は美味しいね、なんて、そんなわけが、
お湯は零さなかったが、机に置いた拍子に紅茶が机に撥ねた。
ナノスに執着しすぎているのは判っていた。
俺は彼らに何を求めているのか?
人間や獣人、エルフたちと形は違えど俺たちだって生きている。
命に貴賎はない、と信じたい。
それなら先ほどの問なんて瞬く間に意味を失う。
つまり嘘、命に貴賎はある。
ならその価値は誰によって決められるのか?
齧ったすあまが、幸せな甘みをくれた。
そういえば、あの時上手に笑えただろうか?皆に休むと報告した時、上手く笑えていただろうか?
自分としてはまだまだ役者には程足りぬ腕前だと思うが、
未だに色々とばれていないから調子に乗りたがっているのだ。
だって、知らないだろう?僕のこと。
すあまが紅茶に合わないなんて嘘だね、すごく美味しい。
親父から直接フォウスを創っていると聞いたことはないが、
彼が一度
「俺はお前だけでいいんだ」
と呟いた事がある。
言われたのは14の時、5年、いやもう6年か、考え続けた結果がそれだ。
そしていつしか自分が3人目であることを知り、
僕以降ナノスの研究に精を出して、フォウスを創っていないと知った。
・・・誰に聞いた?もしかしたらこれは埋め込まれた記憶?
しかし、それでも彼は命を創れる。
他の種族にできることが、普通の機精にはできなくて、しかし、彼は許されたのだ。
羨ましい。単純に「できないことができる」彼が羨ましかった。
もう一度ペンを取る。分厚い資料を繰った。
俺も、これから、そうなる。
創る側の機精へ。選ぶ側の機精へ。
機精が選んできたのは、人間界でいう優生学なのか?
あぁ考えがループする、またカップを取る。
父さんがフォウスをあまり創らない理由が、なんとなくわかった気がした。
目が資料を拾い上げる。本当に知ることは興味深くて幸せだ。ペンが動いた。
ここに呼ばれなかったら俺も学べはしなかった。
親父も教えてはくれなかったろう。
これも、またある意味での選民か。
誇りに思う。しかし、その意義はどこへ?
俺である理由は?俺ができることは?
残りのすあまの欠片を口に放り込む。美味しくて涙が出そうだ。
命は美しい、だから僕のこの痣も美しいと思う。
綺麗だろう、生きているんだから。
ナノスの首の継ぎ目も、僕は綺麗だと思うよ。
だから嫌いになんてならないで。
(伝った涙は、綺麗でしたか?)
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